最後の秘境。知床半島を行く。

知床という地名はアイヌ語の「シリエトク」に由来し、その意味は「地の果て」。
世界自然遺産の登録は、人を寄せ付けない原始があるゆえの誉れですが、それでも貴重な自然に干渉しない秘境との接し方があります。
知床横断道路の頂上で国後島まで望める知床峠や、原生林に浮かぶ知床五湖。
知床五湖には5つの湖を1周できる遊歩道があり、鏡のように澄んだ湖面に周囲の樹木や知床連山を映してたたずむ姿は、まさに秘境の風情です。
そして趣きも成り立ちも異なる三滝、オシンコシンの滝、フレペの滝、カムイワッカ湯の滝も知床の顔です。
ウトロの町やオホーツク海を見渡す展望スポットでは、プユニ岬、夕陽台、オロンコ岩が名物…。
これらビューポイントの代表である「知床八景」を始め、海から船で原始の森と、そこで生きる野生動物を観察するクルーズなど、知床半島を知る「原始行」は、忘れられない感情を呼び起こしてくれます。

[写真:知床五湖]
世界的に貴重な自然が残る知床はヒグマの生息密度が高い地域。こうした野生動物や植生に干渉しない観光を課題とし、電気柵のついた高架木道が完成しています。

知床五湖
知床五湖