豊かな水に恵まれ山野草を抱く定山渓。

 定山渓は、豊平川の清冽な流れと緑をたたえる渓谷美の温泉郷。湯けむり情緒で愛される温泉地ですが、その一方で山野草と樹木の楽園という素顔も持っています。定山渓は3本の支流が豊平川に流れ込む地域にあり、周囲を朝日岳や夕日岳など豊かな山に囲まれています。ですから水がとても豊富なのです。さらには標高が高いため、温泉街の川縁を歩くだけで、高山植物や湿地性の植物まで、実に多くの種類の山野草を見ることができます。
4月下旬からカタクリの花がピンク色の顔を出し、5月に入るとエゾエンゴサクが紫色のじゅうたんを敷きつめます。そして6月になりニリンソウが白く可憐な花びらをほころばせたかと思うと、その後、シラネアオイのピンク色に変わる…。こうした花風景の変化もさることながら、本来ならば登山をしなければ見られない植物たちと、のどかな温泉地散歩で出会える幸せ。それも定山渓の魅力なのです。

[写真上:カタクリ]
支笏・洞爺国立公園に位置する定山渓は自然美豊かな地。春を告げるカタクリの花は、定山渓温泉を代表する花。

[写真中央:エゾエンゴサク]
「定山渓鶴雅リゾートスパ 森の謌」の周辺は、札幌市随一のエゾエンゴサク群生地として知られています。

[写真下:シラネアオイ]
定山渓には、日本固有種であるシラネアオイも咲いています。

カタクリ
エゾエンゴサク
シラネアオイ