変わりゆく阿寒湖温泉・変えようとする人たち その6「阿寒湖温泉クレジット」が 国内クレジット認証委員会で認証

鶴雅グループの「あかん遊久の里 鶴雅」と「あかん鶴雅別荘 鄙の座」は、2009年4月から省エネ事業をスタートさせています。新たな高温の温泉熱源を確保し、その温泉熱を熱交換器を通して暖房や給湯に使用。温泉排水もヒートポンプで冷暖房に利用してきました。これは北海道電力と共同で取り組んできた事業で、この二酸化炭素(CO2)削減事業で、4~7月の間に削減した排出枠367トン(※1)が、北海道内で初めて国内クレジット制度(※2)に基づく削減分だとして、2009年11月2日に認証されました。

 鶴雅グループ省エネ改革 「ゼロカーボンプロジェクト」のスタート後、「あかん遊久の里 鶴雅」と「あかん鶴雅別荘 鄙の座」の2施設での新システムの稼働は順調で、重油が対前年比80%以上の削減を実現できました。鶴雅グループ代表取締役の大西雅之は、「今回の実績が、国際協定の京都議定書に寄与できたことをうれしく思います。今後も化石燃料に頼らないホテルづくりに努めます」と話しています。
 国が掲げているCO²の排出削減は年間25%。「鶴雅グループ省エネ改革 ゼロカーボンプロジェクト」は、それを大きく上回る34%の削減率を目標として掲げています。今回、国内クレジット制度で認証されたほか、2009年度の「北海道 省エネルギー大賞」を受賞したほか、平成21年度「温暖化防止 一村一品応援プロジェクト ~北海道力編~」においても優良事例に選考されました。これらの実績や評価の数々はとても喜ばしいことではありますが、いずれも継続中の一つの通過点として、今後もさまざまな環境活動に取り組んでいきたいと思いを新たにしています。

(※1)削減量全体は581トンで、そこから新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)の補助金相当分を差し引いた排出枠が367トン。

(※2)国内クレジット制度とは?
国内クレジット制度とは、大企業が中小企業等などからCO²の排出削減量を買い取る事で、中小企業等の省エネを推進する制度です。
民間有識者からなる第三者認証機関「国内クレジット認証委員会」を設置し、経済産業省、環境省と農林水産省が事務局を共同運営しています。

国内クレジット取得認定証

「国内クレジット認証委員会」から認証をされた、国内クレジット取得認定証。認証されたクレジットは今後、「阿寒湖温泉クレジット」の名称で取引されます。

優良事例と認定された認定証書

(財)北海道環境財団が主催する「平成21年度 温暖化防止 一村一品応援プロジェクト~北海道力編~」で優良事例と認定された認定証書