阿寒の森と湖のほとりに佇むアイヌ文化と芸術の館。

阿寒の森と湖のほとりに佇むアイヌ文化と芸術の館。

アイヌ民族の大いなる世界を、ここから…。

アイヌ民族の伝承文化を発信する拠点として、阿寒湖アイヌシアター〈イコロ〉が今年4月29日に本格オープンしました。舞台と観客席が近く、炎や水など、アイヌ伝統儀式に欠かせない設備も完備。観客が間近でアイヌ民族の世界を体感できる新たな舞台として、オープン以来、たくさんの人々にほほ笑みと感動を贈り続けています。

阿寒湖アイヌシアター〈イコロ〉
阿寒町阿寒湖温泉4丁目7-19 TEL:0154-67-2727

目玉演目は人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」

むかし 山をおさめるクマ神さまは 山の上 森の奥の 神の国に 上座の窓 いろりもある 大きなお家を建て 奥さんと2人 住んでいた…

ウエペケレ(民話)を脚本化した人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」は、このような語りから始まります。ストーリーは…。山を治める偉いクマ神さまが、冬を越すための鮭を取りに行った帰りのお話し。美女に誘われ、つい遊びほうけてしまい、鮭をキツネやカラスにとられてしまうクマ神さま。“しまった。このままでは奥さんに叱られる”と、神さまなのに悔しがったり悲しんだり。とにかく笑いがあふれる物語です。

会場内

会場内は、炎が使用でき、水路にはアイヌ民族特有の丸木舟が浮かぶ設定になっています。ステージ後方は、屋外までのオープンになっており、幅広いショーをご覧いただけます。


人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」のほか
ユネスコ世界無形文化遺産登録「アイヌ古式舞踊」も

〈イコロ〉では常設演目として、国の重要無形民俗文化財指定・ユネスコ世界無形文化遺産登録の「アイヌ古式舞踊」と、阿寒湖アイヌが演じる人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」が上演されています。従来行われてきた「ユーカラ劇」や毎年恒例のライブイベント「イオマンテの火まつり」の演舞もここで行われます。

人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」

人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」の上演は、7月20日~8月31日は毎日16時30分~上演。それ以外の夏季は土曜、日曜、祝日のみの上演。

アイヌ古式舞踊

写真右上、国の重要無形民俗文化財指定・ユネスコ世界無形文化遺産登録「アイヌ古式舞踊」も連日上演。

ユーカラ劇

写真右下、アイヌ英雄叙事詩「ユーカラ劇」。観覧は要予約。