アイヌの歴史・文化を継承し続け発信する拠点。
「イコロ」はアイヌの歴史・文化を研究継承し、発信する拠点であるとともに、幅広い分野の芸術・文化と交流し発表することも目的とした施設です。環境の保護・保全など、阿寒湖エリアが重要テーマとする取り組みの発信。
そして地域住民と国内外からの観光客が交流できる場、さらには海外先住民族による公演など、国際交流の舞台としても活用されることでしょう。2012年4月29日のグランドオープン以降は、常設演目として、国の重要無形民俗文化財指定・ユネスコ世界無形文化遺産登録の「アイヌ古式舞踊」と、阿寒湖アイヌが演じる人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」が上演されます。また従来行われてきた「ユーカラ劇」や毎年恒例のライブイベント「イオマンテの火まつり」の演舞も行われる予定です。
ステージに炎が舞い阿寒湖アイヌが演じる
火を崇め、歌い、踊ることで感情を表現し、生きてきたアイヌの人々。その悠久の物語が、ここ「イコロ」で繰り広げられます。4月29日のグランドオープン以降は、通常「アイヌ古式舞踊」と人形劇の「ふんだりけったりクマ神さま」を上演する予定です。演じるのは阿寒アイヌ工芸協同組合の職員たち。「アイヌ古式舞踊」はずっと演じ続けてきた舞台ですが、人形劇は「イコロ」の目玉公演とするための新たな試みです。これはユーカラ(神謡)記録者の金成マツ(1875~1961)が残したウエペケレ(民話)を原作とした、アイヌ民族の世界観があふれる舞台。役者らは人形や小道具の演出、そしてセリフ術などを徹底練習し、昨年12月のプレ公演では堂々たる舞台を披露しました。人形劇という新境地へのチャレンジは試練も多かったようですが、さすがは、歌うこと、舞うこと、感情を表現することを生活の一部として生きてきた阿寒湖アイヌの役者たち。舞台の完成度は高く、見る者に感動を伝えます。ステージ上で炎が上がるシーンもあり迫力も満点。ぜひ、「イコロ」で透明感のある人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」をご覧ください。
人形劇「ふんだりけったりクマ神さま」
主人公はクマの神様。森を治める位の高い神様ですが、奥さんには頭が上がらず、時にはうっかりいい加減な振る舞いをしてしまうことも…。そんなクマ神様と、火の神などほかの神々や村人が関わり合うユーモラスな物語です。劇中に出てくるアイヌ民族の儀礼「クマ送り」などはアイヌ民族の世界観を伝え、見終わった後に大切な何かが胸に宿る約40分の人形劇です。
[2012年上演予定]
【4月28日まで】「アイヌ古式舞踊」毎日20時45分~
【4月29日~】「アイヌ古式舞踊」平日11時~、平日13時~イオマンテの火まつり期間以外の毎日20時~
「人形劇 ふんだりけったりクマ神さま」 □毎週土曜13時~、16時30分~ □毎週日曜13時~、 祝日13時~
【4月29日~6月30日】【9月1日~11月30日】
「イオマンテの火まつり」ライブ毎日21時~
【5月6日】オープン記念特別公演 「アイヌ逓送人 吉良平治郎」釧路演劇集団
【6月2日・3日】特別公演 「五嶋みどりヴァイオリンコンサート」
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