北海道指定の天然記念物。キムアネップ岬を紅く染める「サンゴソウ」

北海道指定の天然記念物。キムアネップ岬を紅く染める「サンゴソウ」

このサンゴソウ。実は俗称で、正式名称は「アッケシソウ」。 北海道東部の厚岸町 ・厚岸湖で発見されたので「アッケシソウ」とされましたが、本家厚岸湖のアッケシソウはすでに絶滅。この紅のじゅうたんは、とても希少な風景なのです。茎が紅く紅葉する事も珍しい特徴です。


■問い合わせ:
佐呂間町経済課商工観光係
TEL:01587-2-1200

 サロマ湖の東南に細く延びているキムアネップ岬には、秋に紅く紅葉する珍しい植物、サンゴソウの群生地があります。約10ヘクタールに及ぶキムアネップ岬のサンゴソウは、8月下旬ころから色づき始め、9月20日すぎころが最盛期。そして10月上旬まで見ごろは続きます。 このサンゴソウは謎が多い植物とされてきましたが、近年研究機関によって、「塩分を含んだ湿地に生息し、明るい場所を好み、根が浅いためほかの植物に侵食されると弱ってしまう」などの特性が分かってきました。湿地面積が減ってしまうと、サンゴソウの群落も小さくなってしまいます。ですから、サンゴソウは自然環境を映す鏡ともいえるのです。
 その希少な植物と環境保全のために、地元佐呂間町では、サンゴソウを守るための保全作業を行っています。夕日の時間や、朝日が上がる早朝5時ころはキムアネップ岬のサンゴソウを見るにはドラマチックな時間。空も大地も紅く染まる、秋の共演は素敵です。

佐呂間町経済課商工観光係長 中村 直樹さん

佐呂間町経済課商工
観光係長

中村 直樹さん